妹は眠りが恐ろしく浅い。
そっとドアを開けるだけで8割方目を覚ます。
ベッドの脇など通ろうものならまず間違いなく起きる。
一方その実姉である私はというと・・・

叔母「ますらをの眠りの深さはすごいよね」

妹「私一回でいいからお姉ちゃんみたいに寝てみたいと思うもん」

叔母「ホント驚くほど起きないもんね」

弟「昔お姉ちゃんが寝ている時、頭にカバンかぶせたらすごい怒ったけど、
  次の日覚えてなかったよ」

私「まじ?そんなことしてたの!?」

弟「うん。大体お姉ちゃんは『普通に起こして』って言うけど、
  普通に起こしてもまず起きないじゃん。
  だからやむを得なく耳元でフライパンバンバン鳴らしたりしたんだよ」

自分は確かに幼稚園児にして寝坊の常習犯ではあったが、
そんなベタベタな起こし方をされていたとは・・・
全く記憶にないのがこれまた恐ろしいところである。
【あらすじ】
身代金ゼロ!せしめる金は5億円!
”誰もキズつけない”
第2回『このミス』大賞においてダントツで賞賛を受けた
大賞受賞作がついに文庫化!代理母として生計を立てている良江は、
かつて出産した息子を救うため、ある”犯罪”を企てる。
そして始まる「身代金ゼロ!せしめる金は5億円!」という
前代未聞の誘拐劇!幼児虐待、オンライントレード、ES細胞、
美容整形・・・・・・現代社会の危うさを暴きつつ、一気に読める面白さ。
予想を裏切り続けるノンストップ・誘拐ミステリー、ここに登場。
(amazonより)


【感想】
エンターテイメント色の強いジェットコースター型のお話だった。
テンポよく次々ともちあがる問題とそれに続く起承転結が小気味良く、
紹介文通り「一気に読める面白さ」があったと思う。
湿っぽさのない明るい筆致にも好感。
部分的に暗かったり難しかったりするテーマも盛り込まれているのだけど、
妙に重たくもならずさくっと描かれていて、こういう持ち味の人は好き。

登場人物がまた良かった。
それぞれのキャラの絡みにほんわかさせられてしまったよ。
誘拐グループとして一匹狼、あるいは半端者、
あるいは異端者である彼らが目的のために身を寄せ合って
作り上げた家族のような関係の暖かさは、
よくある感もあるけれど素直に巧いなあと感心。
難を言えば女刑事かな。
単独で見ると素敵な婦警さんなのだけど、
ちょっと浮いてしまったかなあと思った。
警察、誘拐グループ、第三者という三竦みに
したかった狙いはわからないでもないのだけど。
うーん・・・
でもこの辺は人によって判断の別れるところかもしれないね。
多分彼女の活躍をよしとする人もいっぱいいると思う。
ただ、私としては彼女にスポットがあたった結果、
良江さんの影が薄くなってしまったのが残念だった。

万人受けする物語でかつざっくり読めるので、
移動のお供にはお奨めだと思います。
という訳で、母の実家に向かう車中で退屈していた弟に渡したところ、
お返しに、と一冊放られました。
カバーをめくってびっくり。
ジュール・ヴェルヌの『月世界へ行く』て・・・!
近所のコンビニで買い物したら何故かお釣りがユーロだった!みたいな。
思わず初つっこみです。
横で聞いていたお母さんが「お母さんブラッドベリのが好きだなあ」
とか相変わらず流れを無視した発言をしていたけれど、
こちらにはつっこむ気すら起きず。。。
ちなみにその時お母さんが読んでたのは群ようこでした。

あ。今頃気づいたけど初更新か。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしあーーーー書いてて何だかどうでもよくなってしまった。
もういいや。うぇっw

うすうす今日帰省のような気はしていたのですが、

いかんせんぼんやりしていたため気付けば出発まで残すところ3時間半。

師走感丸出しです。


とりあえず今からお風呂に入って軽く掃除&荷造りをして

西千葉を発ちたいと思います。

では皆さん、良いお年を~。

さて。

東京訪問以来、用済みとばかりにお母様からの電話が

激減した今日この頃。

証拠にもなく本を買い続ける己にストップをかけるべく

リストをあげてみた。


・再読

田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』

立原えりか童話集

コレット『青い麦』

マーヒー『危険な空間』

・初読

阿刀田高『危険な童話』

佐藤賢一『カエサルを撃て』

畠中恵『ねこのばば』

柳原慧『パーフェクト・プラン』

P・オースター『ムーン・パレス』


年内に初読本を読み終えるくらいで満足しないと、
研究関連の本の進度が遅れて遅れてしょうがない。

【あらすじ】

舞台はニューオリンズ。ザックとジャックが、

それぞれ警察がらみの罠にひっかかってOPP刑務所の

同じ房に入れられる。そこに不思議な仲間、

イタリア人旅行者のロベルトが加わって、

脱獄からどことも知れぬどこかへ、

3人は地獄とも天国ともつかぬ冒険の旅を重ねてゆく……。

(allcinemaより)



【感想】

ますらをさんが観たジムジャームッシュ作品第3弾。

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』と比べると、

終盤のいつ終ってもおかしくない、

それでいて続いても不思議ではないという不安定感が

安心して観たい人には難点かもしれないなあと思った。

けれどもこれはこれ。

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』での名声に隠れがち、

という評をどこかで見かけたけど、また違った味があって

個人的には推したい作品です。


役所広司や鈴木京香が三谷作品に好まれるが如く、

ジャームッシュ作品に多数出演するメインの3人がとても良いです。

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』でもそうだったのだけど、

ジムジャームッシュは3者間の関係を描くのが上手いなあと思わされた。

この辺は、『コーヒー&シガレッツ』の「双子」や「幻覚」にも遺憾なく発揮されている。

というかむしろ、短編だからこそ彼の持ち味が凝縮されていたと言って良いと思う。

同種の2に対して異種の1を混ぜた関係性。

そこに血、性別、生業、人種、言葉をうまく絡ませるのがジャームッシュなのかなあ。

まだ全てを観た訳ではないのでおぼろげではあるけれど、そんなことを思った。

そう考えると、『ストレンジャー・・・』ではそれがスイッチする面白さがあったのか。

境界線をスライドさせることによって、ウィリーとエヴァ対エディという関係性と

ウィリーとエディ対エヴァという関係性を描いていた気がする。

彼の作品が後からじわじわと考えさせられたり、面白さが沁みてきたりするのは、

このあたりの仕掛けにも秘密があるのかもしれない。

うーん・・・話がちょっと逸れたので、『ダウン・バイ・ロー』に戻そう。


ヒロイン不在と言ってよい本作。

よって誰について語るか迷ってもよかったのだけど、

即断でロバルト・デニーニをチョイスしちゃいました。

『ライフ・イズ・ビューティフル』では私の涙をさらった彼。

けれどもジャームッシュ作品に出演するデニーニを観ていると、

挙動不審な人をやらせて彼に勝る人なし!とか思う。

彼が不自由な英語で一生懸命何かを語ろうとするシーンが好き。

特に泳げない彼が川の前で置き去りにされたシーンの独り言と

捕らえたウサギを一人丸焼きにしながらブツブツ呟いているシーンがよかった。

周りに誰もいなくなっても不器用に英語を使う彼が微笑ましいような、

けれども挙動不審ぶりとその発言内容が合わさってシュールにも感じられて。

勿論ザックとジャックとの掛け合わせも面白く、

思わず笑いがもれたシーンも沢山あった。

何度もジャックとザックの間を往復してタバコと火をもらおうとする彼が、

その度に名前を逆に呼んでつっこまれるの牢屋のエピソードとかね。


どちらかと言うと我も強いジャックとザックの間を取りなして、

リアリストである2人に楽観的な要素もたらす役目を果たすロベルトなのだけど、

彼の空気を読まない天真爛漫さは単純に長所や救いという描かれ方はしていない。

むしろどことなく病的にも哀れにも見える。

それでもそこに不思議と同情は生まれないのだよね。うーん。

やっぱり彼を形容するのには不審とか不思議が一番しっくりくる言葉で、

考えれば考えるほどはまってるなあ、とちょっと悔しい気持ちになった。


ちっともまとまらなかったけど、まあ色々考えてみたって感じでしょうか。

機会があればまた他の作品も観たい監督です。

【あらすじ】

ストリートミュージシャンである従兄弟のウィリーを頼り、

単身ハンガリーからニューヨークへやって来た少女、エヴァ。

ウィリーの悪友エディとともに、見知らぬ都会で3人の若者たちの

奇妙な共同生活が始まった…。(amazonより)

→詳しいあらすじはこちら



【感想】

ジャームッシュの作品は『コーヒー&シガレッツ』しか

見たことがなく、しかもそれがかなり強烈だったため、

まずは彼が長編をどのように撮るのかということに興味津々。

で、蓋を開けてみれば、ワンシーンワンカットのスタイルで、

それぞれのシーンがそれぞれで独立しているような

それでいて不思議とつながっているような感じを受け、

妙になるほど~!と納得してしまった。


私は普段やっていることがやっていることなので、

映画とかを観ていてもつい構造だとか象徴性について足りない脳で

考えてしまうのだけど(底意地が悪いとも言う)、

そういう意味で、この作品はある程度までは追わせてくれるのに、

ある一点でふいっとかわされてしまうようなところがあって

何だか奇妙な感じを味わった。

でもそれ以上追う気にもならないんだよね。

この辺にジャームッシュという人の魅力はあるのかなあと思った。


好きなシーンは、クリーヴランドの伯母の家に住むエヴァを

訪ねたウィリーとエディが発つ前日に彼女に連れられ

地吹雪の吹き荒れるエリー湖に行くところ。

真っ白い画面の中に立つ3人のシルエットが絵になっていて

また雪が恋しくなった。

ウィリー、エヴァ、エディの三者三様のキャラクターの絡みは

車での移動中のやり取りやちょっとしたエピソードでも光っていて、

ベタベタしてない、けれども一筋縄ではいかない人間関係の描き方が

よいなあ、と思わされる。

後はデートで映画に誘われたエヴァにエディとウィリーが

ついていくエピソードと、頑固に英語を拒否する伯母さんが最後に

"son of a bitch!"と悪態をつくところがお気に入りかな。

是非見て欲しいシーン。


恒例のヒロイン語りw

エヴァは皆から愛されているのに誰のことも好きじゃないんだなあ、と思う。

まるで幸せそうに見えなかった。

この作品を"頽廃的"と言わしめるものがあるとしたら、

イカサマや競馬、TVディナーの生活を送るエディやウィリーの姿よりも

エヴァの存在の方大きかったのではないかなあ。

画面の中で一番モノクロームに馴染む、キュートではあるのだけど

美人という感じではない彼女に、私は目を奪われっぱなしだったと思う。


『ストレンジャー・ザン・パラダイス』は全体として、

初期作ということでジャームッシュの持ち味である奇妙なムードが

全開な作品ではあったけれど、後から感想を書く今回観たもう一本の作品、

『ダウン・バイ・ロー』比べると不安感は少ないように思う。

更に『コーヒー&シガレッツ』なんかの突き抜けた感とかとも比べると、

やはり若さを感じた。とえらそうに言ってみる。自分小心者です。

あー後この人の作品の中でかかる音楽はリズムとか叩きなる

曲が多いなあと思った。


蛇足かつ今更な話なのかもしれないけど、

タイトルの「ストレンジャー」は「奇妙な」と「異邦人」という

意味が両方かかっているのかしら?うーん。

【あらすじ】

"幽霊屋敷"街外れにあるアーカンソウ一族の屋敷は

そう呼ばれている。現在の主人兼管理人はコトン。

彼女と一族の幽霊たちの暮らしは、平和そのものだった。

が、新聞の取材をきっかけに変わり始める。

コトンの心を揺らす、記者ハートランド。

屋敷の危険性を指摘する占い師デオンの登場。

一族は変化を拒み、屋敷には異変が…!

さまざまな不思議と謎をはらんだ屋敷、そして、コトンと一族の運命は…?



【感想】

作者が学者の人で、先に論文から入っているので、

純粋に作品として捉えることができなかった。

そのため変に感想が難しくなってしまった。うーん。


表紙の少女漫画少女漫画した表紙がかわいい。

コトンという愛称がぴったりな女の子だ。

これに対するラガーマンのような新聞記者ハートランドも

なかなかよい味を出していると思う。

鈍重な優しさはなかなか素敵。

問題はデオン。

本作の起承転結の要となる彼女だが

どうにもよろしくないと感じた。

彼女が持ち出すマーヒー染みたホラーな空気が

作品に馴染んでいないのだと思う。

方向性としてもっとファンタジーファンタジーさせた方が

設定も生きたんじゃないかなあ。とか言ってみたり。


コトンを囲む幽霊たちのキャラ造詣が魅力的で、

特に気の強いドナンや優しいロザロップが良かったと思う。

彼らと彼女が一同に会して対話しているシーンが好き。

後幽霊になって出てきてはくれないけれど、

彼女のおじいちゃんが素敵だった。

先代の屋敷の管理人であった彼は、コトンに、


「いいかい、おまえが書かなければ

一日は枯れた薔薇の花びらのように、

くずれてどこにもないものになってしまうのだよ。」(p.15)


と言って日記を書くことを約束させるのだけど、

自分が今日記を書いている主目的は忘れないためなので、

ほほうと思った

まあ、それは私個人の話だからどうでもいいっちゃどうでもいいのだけど、

物語の作中で記録されることの意味っていうのは考えてみる

面白いかもしれない。


最後に心底どうでもいい話だけど、タイトル打ち込む時

タイプミスして、『幽霊屋敷のオトン』になってしまい、

すさまじく悲しい気持ちになったことを付け加えておく。

買い物づいてます。


昨日は姫と行ったツタヤでレンタル落ちした

1本200円のビデオを4本ほど購入。

『ノートルダムの鐘』と『ポカホンタス』と

『シカゴ』と『イースト/ウエスト 遥かなる祖国』。

とりあえず『ポカホンタス』から見ました。

次は『ノートルダム』を見ようかな。

ああしかし。

問題は家のビデオを入れても30回中29回は吐き出すデッキ。

大問題です。

そろそろ買い替えなのかなあ。うーん・・・_| ̄|○

そんな感じ。


で。

本日一目惚れしたミトンさんのスノードームが到着。

早速うpです。


mitten


ふわあああ・・・

ありがとう、クロ○コヤマト。

ありがとう、ハチクロ。そしてミトン。

もう激可愛いよ。

さっきから一心不乱に雪降らして大喜びして

ふと我にかえって怯えたりしてます。

あー幸せだー。

昨日のお昼頃、有楽町までお母さんを送り届け

無事母との日々も終了。

よくよく動き回った3日間でした。お互いお疲れ様です。



母「あんた安いのばっか着てないでいいものも着なさいよ」


私「中身が安いからいいんだってばー」


母「ばか!中身が安いから高いものを着て誤魔化すんでしょ!」



wwっうぇうぇw

さーて、今日も発表だー。

ラルフローレンとバーバリーとセオリーとケイタマルヤマと

アニエスとDKNYとマーガレットハウエルとカバン・ド・ズッカと・・・

ああもうお腹激痛くて覚えてないや。

とにかく、その辺のお店をスキップしかねない勢いの母に

ひきづりまわされてきました。


母「お母さんコート欲しいんだけど、これどう?」


私「あーいいんじゃない?」


母「いやー、冷たいね。

  あっちの黒いのとどっちがいいかな」


私「好きなほうにすればいいじゃんさ」


母「こっちのグレイのが絶対普段着るにはいいんだけど、

  あっちの黒いのだと喪服の上にも着れるし・・・あーどうしようかなあ」


私「あー・・・冬誰も死なないから大丈夫大丈夫」


母「もう!嫌なコ!」


店員「普通娘さんの方が見てみてって感じなんですけどねwww

   逆ですねwww」


母「ちょっと体調悪いのよねwww」


私「・・・はは」


本屋とケーキ屋以外は死んでた_| ̄|○

クリスマス前の休日のデパートなんて行くものじゃないなと思った。

あ。後、私お母さんとだめさんがいなかったら知ってるブランドとか

皆無になるなあと思った。



帰宅後。

カタカタカタカタとキーボードを叩く私に、

素晴しい勘を働かせる母。


母「そんなにニコニコして・・・

 お母さんの悪口を書くのはそんなに楽しいか」


私「wwwwwwwwっうぇうぇw」


お互いいい性格してるよね。